【日常英会話】日本語解説あり |  日本に住むと体が勝手にお辞儀する|シカゴ帰省で起きた3つの事件 #英語学習 #ネイティブ英語会話  #リスニング強化 #英語耳
耳で学ぶ2026/5/28

【日常英会話】日本語解説あり | 日本に住むと体が勝手にお辞儀する|シカゴ帰省で起きた3つの事件 #英語学習 #ネイティブ英語会話 #リスニング強化 #英語耳

ポッドキャスト「すきまイングリッシュ」のスクリプト。「【日常英会話】日本語解説あり | 日本に住むと体が勝手にお辞儀する|シカゴ帰省で起きた3つの事件 #英語学習 #ネイティブ英語会話 #リスニング強化 #英語耳」の会話全文です。

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ポッドキャスト「すきまイングリッシュ」のスクリプトです。さゆり・Marc・サラの3名でお届けしています。

動画と合わせて英語学習にお役立てください。


スクリプト

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さゆり: 「Sukima English」へようこそ。今日はマークが、最近シカゴに2週間帰省してきた話をしてくれます。

さゆり: テーマは「在日5年で、体に染み込んでしまったクセ」。脳ではなく、体が勝手に日本人みたいに動いてしまう瞬間の話。

さゆり: 玄関で1秒止まる、両手でカードを渡す、Zoom 越しに頭が下がる — そんな小さな事件を3つお届けします。

さゆり: マーク、サラ、お願いします。

Marc: Okay. So I just got back from Chicago. Two weeks at my parents' place. And I want to tell you something that I did not expect. My brain came home. My body did not. (日本語訳: さて、シカゴから帰ってきたばかりなんだ。両親の家で2週間過ごしたんだけど、予想外だったことを話したいことがある。私の頭は家に帰ってきたんだけど、体はそうじゃなかった。)

サラ: Oh, this is going to be a good one. What does that even mean. (日本語訳: あー、これは面白くなりそうだね。どういう意味?)

Marc: It means I spent five years in Tokyo without noticing what was happening to my body. And then I flew to Chicago, and my body started doing things that confused everyone, including me. (日本語訳: つまり、東京に5年間住んで、体に何が起こってるか気づかなかったってこと。そしてシカゴに飛んだら、私自身も混乱するようなことを体がし始めたんだ。)

サラ: Like what. (日本語訳: 例えば?)

Marc: Like I bowed at the Doordash guy. And he was not Japanese. And we were in Illinois. And I did it anyway. (日本語訳: 例えば、ドアダッシュの配達員に「お辞儀」しちゃったんだ。彼は日本人じゃなかったし、イリノイ州にいたのに。それでもやっちゃったんだよ。)

サラ: No way. That is wild. (日本語訳: まさか。それはすごいね。)

Marc: Yes. Three stories today. Story one. The front door of my parents' house. Story two. A Starbucks in Lincoln Park. And story three. A video call with my brother that I will never live down. (日本語訳: そう、今日は3つの話がある。1つ目の話、実家の玄関。2つ目の話、リンカーンパークのスタバ。そして3つ目の話、もう二度と語り明かせないだろう、兄弟とのビデオ通話。)

サラ: I am ready. (日本語訳: 準備はできてるよ。)

さゆり: マークの今日のテーマを、英語ではこう言います。「Things Japan taught my body」。

さゆり: これは英語特有の言い回しで、bodyを主語にすると「意識せず、体が勝手に覚えてしまった動作」という比喩になります。

さゆり: 日本語で言うなら「日本暮らしで体に染み付いた癖」「体が日本に馴染んでしまった」という感覚ですね。

さゆり: 脳で考えるより先に、体が日本人みたいに反応してしまう。そんなお話です。

Marc: Okay. Story one. The front door of my parents' house. I land at O'Hare. I take the train into the city. I take a Lyft to the house I grew up in. (日本語訳: さて、1つ目の話。実家の玄関。オヘア空港に着いて、電車で街へ。そこからライドシェアで、私が育った家へ向かった。)

Marc: Two-story, red brick, the same front porch I have walked across since I was four years old. (日本語訳: 2階建ての赤いレンガの家、4歳からずっと通ってきた、あの玄関ポーチ。)

サラ: That porch knows you. (日本語訳: そのポーチはあなたを知ってるね。)

Marc: That porch knows me. I have walked through that front door maybe ten thousand times in my life. I open the door. I step inside. (日本語訳: そのポーチは私を知ってる。人生でたぶん1万回はその玄関を通っただろう。ドアを開けて、中に入る。)

Marc: And then my body does something. It stops. One full second. Right there on the welcome mat. (日本語訳: そしたら体が何かするんだ。止まるんだ。ちょうどウェルカムマットの上で、1秒間も。)

サラ: Why, what stopped you. (日本語訳: どうして、何が止めたの?)

Marc: Because my body was waiting. It was waiting for the genkan moment. The pause before you step up into the house. The little ritual of slowing down at the threshold. (日本語訳: 体が待ってたから。玄関の「あの瞬間」を待ってたんだ。家に入る前に一瞬立ち止まる、敷居でちょっと立ち止まるあの小さな儀式。)

Marc: My feet stopped. My hand reached down. I started untying my shoelaces. (日本語訳: 足が止まった。手が下に伸びた。靴紐をほどき始めたんだ。)

サラ: In your parents' house. In Chicago. (日本語訳: 実家で?シカゴで?)

Marc: In my parents' house in Chicago. My mom is in the kitchen. She hears the door. She comes around the corner. (日本語訳: シカゴの実家で。母がキッチンにいた。ドアの音を聞いて、角からやってきた。)

Marc: She sees me, hunched over, untying my shoes on the welcome mat. And she says — Marc. What on earth are you doing. (日本語訳: 私を見て、かがんでウェルカムマットの上で靴をほどいてる。母が「マーク、一体何してるの?」って言った。)

サラ: Oh no, Marc, busted. (日本語訳: あー、マーク、見つかっちゃったね。)

Marc: And I look up at her. And in my head, I am thinking — what kind of question is that. I am taking off my shoes. Like a normal person. (日本語訳: そしたら母を見て。頭の中では「どんな質問だよ。靴を脱いでるだけじゃん、普通の人間として」って思ってた。)

Marc: And then I see her face. And I remember. Oh. Right. We do not do that here. (日本語訳: そしたら母の顔を見て。思い出したんだ。「ああ、そうか。ここではそれはしないんだ。」って。)

さゆり: 今、マークが言った「what on earth are you doing」は、お母さんの自然な驚きの表現。「いったい、何をしているの」というニュアンスです。「on earth」を入れることで、ちょっと呆れた、ちょっとおかしい、という温度が出ます。

Marc: So I stand up. My one shoe is half off. I shuffle inside with one shoe on, one shoe off, like a complete idiot. (日本語訳: だから立ち上がった。靴は半分脱げた状態。片方だけ靴を履いたまま、片方だけ脱いだまま、ばかみたいに家に入った。)

Marc: My mom watches me. She does not say anything for about three seconds. And then she says — honey, your father and I never made you take off your shoes inside, even when you were a kid. (日本語訳: 母が私を見てる。3秒くらい何も言わない。そしたら「ハニー、あなたたち、子供の頃でさえ、家の中で靴を脱がせたことなんてないのよ」って言った。)

サラ: Did you have a comeback. (日本語訳: 何か言い返した?)

Marc: I had nothing. I said — I know, mom. My body just thought we were in Tokyo for a second. (日本語訳: 何もなかった。「知ってるよ、母さん。体が一瞬、東京にいると思っただけだよ」って言った。)

サラ: I love that line. I love it. (日本語訳: そのセリフ、好きだわ。大好き。)

Marc: And here is the thing. This happened again. Two days later. We are at my cousin's house for dinner. (日本語訳: でね、この後も同じことが起きたんだ。2日後。いとこの家で夕食を食べてた。)

Marc: I walk in, I stop at the door, and I look down at my feet. My cousin's wife looks at me. She says — Marc. You good. (日本語訳: 中に入って、ドアで止まって、足元を見た。いとこの奥さんが私を見て、「マーク、大丈夫?」って言った。)

サラ: She thought you were having a moment. (日本語訳: 彼女はあなたが何か変なことになったと思ったんだね。)

Marc: She thought I was having a moment. My partner was standing right behind me. She elbowed me in the ribs and whispered — babe. Keep your shoes on. We are in a Midwestern living room. (日本語訳: 変なことになったと思ったんだ。パートナーがすぐ後ろに立ってた。彼女が私の脇腹を肘でつついて、「ねえ、靴履いといて。ここはミッドウェストのリビングだよ」ってささやいた。)

さゆり: マークが言った「My partner」は、マークの奥様のこと。マークは普段、「奥さん」を「my partner」と呼ぶスタイルです。

さゆり: 英語の「partner」は、結婚相手・同棲相手・長期で付き合っている相手のどれにも使える便利な言葉です。

さゆり: ジェンダーを問わず、関係性をフラットに伝えられるので、今の英語圏の日常会話ではすごくよく使われます。

サラ: Your partner is a hero. (日本語訳: あなたのパートナー、ヒーローだね。)

Marc: My partner is a hero. She has been my American Customs Officer for the entire trip. Every time my body started doing something Japanese, she would catch it. (日本語訳: 私のパートナーはヒーローだよ。今回の旅行中、ずっと私の「アメリカ入国審査官」になってくれた。私の体が日本的なことをしそうになるたびに、彼女が捕まえてくれたんだ。)

さゆり: マークが言った「My body just thought we were in Tokyo」は、直訳すると「体は東京にいるつもりだった」。これも body を主語にした比喩で、自分の意思とは別に体が勝手に日本モードで動いてしまった、という感覚を表しています。

さゆり: 日本語で言うなら「体がまだ東京の感覚で動いていた」「体は東京モードのままだった」というニュアンスです。

さゆり: 日常で使う場面はこんな感じ。例えば、久しぶりに外国から帰ってきて、無意識にあいさつが英語で出てしまう瞬間にも「My mouth just thought we were still in English mode」のように、body や mouth を主語にして言えます。

サラ: Okay, I have to ask. Did you ever fully take your shoes off in someone's house by accident. (日本語訳: なるほどね。聞かなきゃいけないことがあるんだけど。誰かの家で、うっかり靴を完全に脱いだことはあった?)

Marc: Not all the way. But the third time, at my aunt Linda's. I had one foot fully bare. My sock was already in my hand. My aunt looked at me from the couch, and she said — Marcus. What is happening. (日本語訳: そこまでじゃないけど。3回目、リンダおばさんの家で。片足は完全に裸足だった。靴下はもう手に持ってた。おばさんがソファから私を見て、「マーカス、何が起きてるの?」って言った。)

サラ: She used your full name. (日本語訳: フルネームで呼んだんだ。)

Marc: She used my full name. Full Marcus. That is when I knew the jig was up. (日本語訳: 私のフルネームで。フル・マーカス。その時、もうダメだって悟ったんだ。)

サラ: Five years of training, undone by one Midwestern aunt. (日本語訳: 5年間の訓練が、中西部の田舎のおばさん一人で台無しにされた。)

Marc: Five years of training, exposed in three seconds. (日本語訳: 5年間の訓練が、3秒でバレちゃった。)

Marc: Okay. Story two. A Starbucks in Lincoln Park. Day four of the trip. I have not had a real American latte in two years. (日本語訳: よし。2つ目の話。リンカーンパークのスターバックス。旅行4日目。2年間、ちゃんとしたアメリカンラテを飲んでないんだ。)

Marc: I walk in. I get in line. I am excited. I am thinking about a venti, oat milk, extra hot. The works. (日本語訳: 入っていく。列に並ぶ。ワクワクしてる。ベンティ、オーツミルク、エクストラホット。全部入りを考えてる。)

サラ: A reunion drink. (日本語訳: 再会の飲み物。)

Marc: A reunion drink. I get to the counter. The barista is maybe twenty-two. Friendly, big smile, name tag says Tyler. (日本語訳: 再会の飲み物。カウンターに着く。バリスタはたぶん22歳。フレンドリーで、大きな笑顔、名札にはタイラーって書いてある。)

Marc: He asks for my order. I tell him. He rings me up. Six dollars and something. I take out my credit card. (日本語訳: 注文を聞かれる。伝える。レジを打つ。6ドルといくらか。クレジットカードを取り出す。)

サラ: I know where this is going. (日本語訳: どうなるかわかってる。)

Marc: You know where this is going. I hold the credit card with both hands. Both hands. Like I am presenting a sacred object. And I lean slightly forward. And I extend my arms across the counter. To Tyler. (日本語訳: どうなるか、わかるでしょ。クレジットカードを両手で持ってる。両手で。まるで神聖なものを捧げるみたいに。そして、少し前かがみになる。そして、カウンター越しに腕を伸ばす。タイラーに。)

サラ: To Tyler. (日本語訳: タイラーに。)

Marc: To Tyler. Tyler looks at the credit card. He looks at my face. He looks back at the credit card. He pauses for about two seconds. (日本語訳: タイラーに。タイラーはクレジットカードを見る。私の顔を見る。またクレジットカードを見る。2秒くらい間を置く。)

Marc: And then he smiles, like a really genuine smile, and he says — aww. That is sweet. (日本語訳: それで、すごく本物の笑顔で笑って、こう言ったんだ。「あー、かわいいね。」)

サラ: Tyler thought you were being romantic. (日本語訳: タイラーは君がロマンチックだと思ったんだね。)

Marc: Tyler thought I was being earnest. He took the card with one hand, in his casual barista way, and he swiped it, and he handed it back to me. And he said — here you go, buddy. (日本語訳: タイラーは私が真面目だと思ったんだ。いつものバリスタの調子で、カードを片手で受け取って、スワイプして、返してくれた。「はい、どうぞ、バディ。」って。)

さゆり: マークの「two hands」のクセは、日本で名刺やカードを両手で渡す習慣がそのまま体に染みついたから。

さゆり: これは英語ではこう言います。「It became second nature」— 自然と体が動くようになった、第二の天性、という意味。

さゆり: 「Second nature」は「もう考えなくてもできる」という、深く染みついた感覚です。

Marc: But that was not the end. Because then he says — your change. And he holds out the receipt. (日本語訳: でも、それで終わりじゃなかった。だって、彼はこう言ったんだ。「お釣りです。」って言って、レシートを差し出した。)

Marc: And before my brain can stop my body, I cup my hands together. Like a little bowl. I am waiting for the change tray. (日本語訳: 私の脳が体に止める前に、両手を合わせて、小さなボウルのように。お釣りのトレイを待ってる。)

サラ: Oh no, you did the tray hands. (日本語訳: ああ、ダメだ、トレイの手をしちゃったんだね。)

Marc: I did the tray hands. There is no tray at a Starbucks in Lincoln Park. There has never been a tray. (日本語訳: トレイの手をしちゃった。リンカーンパークのスターバックスにはトレイなんてないのに。トレイなんて一度もなかったのに。)

Marc: Tyler looks at my hands. He looks confused for a second. And then he just kind of puts the receipt into my cupped hands. Very gently. Like he is feeding a small animal. (日本語訳: タイラーは私の手を見る。一瞬、困惑した顔をする。そして、レシートを私の合わせたたった手に、そっと、まるで小さな動物に餌をあげるみたいに、置いた。)

サラ: Tyler is being so patient with you. (日本語訳: タイラー、すごく我慢強いね。)

Marc: Tyler is a saint. I walk away. I sit down at a table by the window. And I just stare at my hands. (日本語訳: タイラーは聖人だよ。立ち去る。窓際のテーブルに座る。そして、ただ自分の手を見つめる。)

Marc: And I am thinking — what is wrong with me. I have been an American my whole life. Why are my hands doing the tray thing in Lincoln Park. (日本語訳: そして考えてるんだ。「自分は何なんだろう。ずっとアメリカ人なのに。なんでリンカーンパークで、私の手がトレイの手をしてるんだろう。」)

さゆり: 今、マークが言った「Why are my hands doing the tray thing」は、直訳すると「なぜ私の手が、トレイ動作をやっているんだ」ですが、

さゆり: ニュアンスは、「自分の手なのに、自分のものではないみたい」という感覚です。ただ、これは日本の文化というよりマークの個性な気がしますね。

さゆり: 「My hands」を主語にして「体が勝手に動いている」「染み付いた癖が出てしまった」感じを表現する、英語ならではの言い方です。

サラ: Marc, I have to confess something. The first time I went back to New York after a year in Tokyo, I did the bowing thing in a deli. (日本語訳: マーク、告白があるんだ。東京に1年いた後、初めてニューヨークに戻った時、デリで会釈しちゃったんだ。)

サラ: I was buying a bagel. The guy gave me my coffee. I bowed at him. Like, full ojigi. A small one, but it happened. (日本語訳: ベーグルを買ってたんだ。店員さんがコーヒーをくれた。彼に会釈したんだ。フルオジギで。小さかったけど、やっちゃった。)

Marc: At a deli. In New York. (日本語訳: デリで。ニューヨークの。)

サラ: In Manhattan. The guy did not even react. He probably gets twenty bowing customers a day. New York is too tired to be confused. (日本語訳: マンハッタンで。店員さんは反応しなかった。たぶん、1日に20人くらい会釈する客がいるんだろうね。ニューヨークは疲れすぎてて、困惑する余裕なんてない。)

Marc: That is the most New York reaction in the world. (日本語訳: それが一番ニューヨークらしい反応だね。)

サラ: It was nothing to him. It was everything to me. I went outside and stood on the sidewalk and just laughed at myself for two minutes. (日本語訳: 彼にとっては何もなかった。私にとっては全てだった。外に出て、歩道に立って、2分間自分を笑い続けた。)

Marc: Your body went home. Your body did not come back. (日本語訳: 体だけ帰ってきたんだね。体は戻ってこなかった。)

サラ: My body did not come back. (日本語訳: 私の体は戻ってこなかった。)

さゆり: お二人が今使った「My body did not come back」は、辞書には載っていない、マークとサラがこの会話の中で作った「印象的な言い回し」。体が日本のモードのまま、アメリカに帰っても切り替わらない、という感覚を、文学的に表現したものです。

さゆり: 学習者の方は、そのまま使うフレーズというより、「Body を主語にして語れる」という発想を持ち帰ってください。

さゆり: 実際に持ち帰って使える定番表現は、「Internalize」— 体に染み込ませる、内面化する、という単語。これと合わせて覚えておくと、すごく自然に使えます。

Marc: Okay. Story three. This is the one I will never live down. Day eight of the trip. I am at my parents' house. I have a video call scheduled with my brother Mike. (日本語訳: よし。3つ目の話。これは一生忘れられないだろうな。旅行8日目。両親の家にいる。弟のマイクとビデオ通話の予定があるんだ。)

サラ: Mike. The one who got the I am in Tokyo phone calls every night from your dad. (日本語訳: マイク。お父さんが毎日東京から電話してた、あのマイク?)

Marc: That Mike. Same Mike. He is in his apartment, downtown Chicago, twenty minutes from where I am sitting. (日本語訳: あのマイク。同じマイク。彼はダウンタウン・シカゴのアパートにいて、私が座ってる場所から20分くらいのとこ。)

Marc: We are doing video call because his work is crazy that week and he cannot drive over. So we are on Zoom. (日本語訳: その週、仕事がめちゃくちゃ忙しくて彼が車で来られないから、ビデオ通話してるんだ。だからZoomで繋がってる。)

サラ: Two Chicago guys on Zoom, twenty minutes apart. (日本語訳: Zoomで、20分しか離れてないシカゴの男二人。)

Marc: Two Chicago guys on Zoom, twenty minutes apart. The call connects. His face pops up. And before I say a single word, my head goes down. A small nod. A polite, slight bow. (日本語訳: Zoomで、20分しか離れてないシカゴの男二人。電話がつながって、彼の顔が映る。僕が一言も話す前に、頭が下がる。小さく頷いて、丁寧で、ちょっとしたお辞儀。)

サラ: At your brother. (日本語訳: お兄さんに。)

Marc: At my brother. Mike just stares at me through the screen. He blinks. He says — Marc. Did you just bow at me. (日本語訳: 僕の兄に。マイクは画面越しに僕をじっと見てる。まばたきをして、こう言った。「マーク。今、僕にお辞儀した?」)

サラ: He clocked it immediately. (日本語訳: すぐ見抜かれた。)

Marc: He clocked it in two seconds. And I said — no. And he said — Marc. I literally just watched it happen. You bowed. At your brother. On Zoom. (日本語訳: 2秒で見抜かれた。で、僕は「いや」って言った。そしたら彼は「マーク。今、目の前で見てたよ。お辞儀した。兄さんに。Zoomで。」)

サラ: This is going on a family group chat for the rest of your life. (日本語訳: これは一生、家族のグループチャットでネタにされるよ。)

Marc: It is already on the family group chat. He took a screenshot. He put it in the group. The caption was — exhibit A. Marc has returned. Sort of. (日本語訳: もうすでに家族のグループチャットに入ってる。彼はスクリーンショット撮って、グループに送ったんだ。キャプションは「証拠A。マーク、帰ってきた。まあ、ある意味ね。」)

さゆり: マークが言った「Exhibit A」は、裁判で証拠を提示するときの言葉。「証拠その1」のような意味で、家族のジョークとしてはちょっと大げさで、すごく自然な使い方です。

Marc: But the Zoom one is not the worst one. The worst one happened the next day. Wednesday afternoon. My partner ordered Doordash. A Thai place. (日本語訳: でもZoomのやつは一番ひどいもんじゃない。一番ひどいのは翌日起きたんだ。水曜の午後。パートナーがドアダッシュでタイ料理を頼んだ。)

Marc: The driver pulls up. The doorbell rings. I am the closest, so I get up. I walk to the front door. I open it. And the driver, who is a guy about my age, holds out the bag. (日本語訳: 配達員が車を寄せて、ドアベルが鳴る。僕が一番近かったから、立ち上がって玄関まで歩いて行って、ドアを開ける。そしたら配達員、僕と同じくらいの年の男なんだけど、バッグを差し出す。)

サラ: And, then what happened. (日本語訳: それで、何が起きたの?)

Marc: And I take the bag. With both hands. And I bow. (日本語訳: で、バッグを受け取る。両手で。そして、お辞儀する。)

サラ: A full bow. (日本語訳: ちゃんとしたお辞儀。)

Marc: Not a full bow. But not a head nod either. A real one. Maybe fifteen degrees. Long enough that he definitely saw it. And I said — arigatou gozaimasu. (日本語訳: ちゃんとしたお辞儀じゃない。でも頭を下げただけってわけでもない。ちゃんとしたやつ。たぶん15度くらい。彼が絶対に見ただろうってくらいの長さ。で、僕は「ありがとうございます」って言った。)

サラ: Marc, you did not. (日本語訳: マーク、まさか。)

Marc: I said arigatou gozaimasu. In Chicago. To a Doordash driver. Whose name tag said Brandon. (日本語訳: 「ありがとうございます」って言ったんだ。シカゴで。ドアダッシュの配達員に。名前がブランドンって書いてあった。)

サラ: What did Brandon do. (日本語訳: ブランドンはどうしたの?)

Marc: Brandon paused for about half a second. Then he just smiled. Big smile. And he said — uh, you are welcome, buddy. Have a good one. (日本語訳: ブランドンは0.5秒くらい間を置いて。それからニコッて笑った。満面の笑みで。それで「えー、どういたしまして、バディ。良い一日を。」って言った。)

Marc: And he turned around and walked back to his car. Completely chill. Like this happens to him every Wednesday. (日本語訳: そして彼は向き直って、車に戻っていった。完全にリラックスした様子で。まるで毎週水曜日にこうやってるみたいに。)

さゆり: 今マークが使った言葉、「it just slipped out」— これは英語学習で本当に役立つ表現。「思わずやってしまった」「口から、または体から、勝手に出てしまった」。意識せずに出てしまったときの便利な言い方です。

Marc: I closed the door. I turned around. My partner was standing there, holding two glasses of wine. (日本語訳: ドアを閉めて、振り返る。パートナーがそこに立ってて、ワイングラスを二つ持ってた。)

Marc: She had seen the whole thing through the side window. She looked at me. She said — babe. You bowed at Brandon. (日本語訳: 彼女、横の窓から全部見てたんだ。僕を見て、こう言った。「ねえ。ブランドンにお辞儀したじゃん。」)

サラ: She saw it. (日本語訳: 彼女が見てた。)

Marc: She saw it. And then she said — you have not been an American body in years. (日本語訳: 彼女が見てた。それで彼女はこう言った。「もう何年もアメリカ人としての体じゃないよ。」)

サラ: That is a sentence. That is a whole essay in one sentence. (日本語訳: それは一文だ。それは一文で一つのエッセイだ。)

Marc: That is the sentence I have been thinking about ever since. My partner is from California. She has been to Japan with me three times. (日本語訳: それが、ずっと考えてる一文。パートナーはカリフォルニア出身で、僕と一緒に3回日本に行ったことがある。)

Marc: And she said — Marc. Your body left America before your brain did. (日本語訳: それで彼女はこう言った。「マーク。あなたの体は、あなたの脳より先にアメリカを出たんだよ。」)

サラ: I am going to think about that all day. (日本語訳: 一日中それを考えちゃうな。)

Marc: I sat down at the kitchen table. I drank the wine. And I texted my colleague Aiko, in Tokyo. I said — Aiko. I bowed at the Doordash guy. (日本語訳: キッチンテーブルに座って、ワインを飲んだ。そして東京にいる同僚のアイコにテキストした。こう言った。「アイコ。ドアダッシュの配達員にお辞儀しちゃった。」)

サラ: What did Aiko say. (日本語訳: アイコは何て言ったの?)

Marc: Aiko sent back one text. Three words. She said — told you so. (日本語訳: アイコはテキストを一つ返してきた。3単語。彼女は「だから言ったじゃん。」って言った。)

サラ: She knew. (日本語訳: 彼女は知ってた。)

Marc: She had told me before the trip. She said — Marc. Your body has been a Japanese person for years. You just had not noticed. (日本語訳: 旅行の前に彼女は言ってたんだ。「マーク。あなたの体はもう何年も日本人だよ。ただ気づいてなかっただけ。」)

Marc: And I had laughed. I had said — Aiko, do not be ridiculous. And then I bowed at Brandon. (日本語訳: そして僕は笑った。「アイコ、そんなバカなこと言わないでよ」って言った。そしてブランドンにお辞儀した。)

さゆり: Aiko さんが言った「Your body has been a Japanese person for years. You just had not noticed」は、ちょっと詩的で深い英語。 (日本語訳: Aiko-san's quote, 'Your body has been a Japanese person for years. You just had not noticed,' is a bit poetic and profound English.)

さゆり: 直訳すると「あなたの体は、もう何年も日本人だった。あなたが気づいていなかっただけ」。

さゆり: 体が文化に染まる、というのを「Has been a Japanese person」のような、ちょっと文学的な言い方で表現できる、というのが英語の面白いところです。

さゆり: それでは、今日のキーフレーズをまとめましょう。マーク、サラ、お願いします。

Marc: Alright. Phrase one. "I caught myself doing it." — Like when you realize, mid-action, that you are doing something without thinking. (日本語訳: よし。フレーズ1。「自分でやっちゃってるって気づいたんだ。」— 考えてもみなかったのに、やってる最中に気づくことだよね。)

サラ: "I caught myself bowing at the dry cleaner last week. I had not even said anything yet." (日本語訳: 「先週、クリーニング屋さんで自分で一礼しちゃってることに気づいたんだ。まだ何も言ってもないのにね。」)

さゆり: 「I caught myself doing it」は、「自分でも気づかないうちにやっていた」。自分で自分の動作に気づいた瞬間に使う、すごく自然な表現です。

Marc: Phrase two. "It became second nature." — When something has become so automatic that you do not even think about it. (日本語訳: フレーズ2。「それが当たり前になった。」— あまりに自動的になって、もう考えてもいない状態のこと。)

サラ: "Taking my shoes off at the door became second nature. I cannot turn it off anymore." (日本語訳: 「玄関で靴を脱ぐのが当たり前になったんだ。もうやめられない。」)

さゆり: 「Second nature」は「第二の天性」。考えなくても体が動く、というレベルまで染み込んだ習慣のことです。

Marc: Phrase three. "Muscle memory." — When your body remembers something, even when your brain has moved on. (日本語訳: フレーズ3。「体の記憶。」— 脳はもう次に進んでしまっても、体が何かを覚えていること。)

サラ: "My muscle memory is in Tokyo. My passport says I am American. These two things are now in conflict." (日本語訳: 「私の体の記憶は東京にある。パスポートはアメリカ人って言ってる。この二つは今、衝突してるんだ。」)

さゆり: 「Muscle memory」は、文字どおり「筋肉の記憶」。スポーツや楽器で使う言葉ですが、生活習慣にも使えます。

Marc: Phrase four. "I've internalized it." — When something has become part of who you are, on the inside. (日本語訳: フレーズ4。「自分の中に溶け込ませた。」— 何かが、内面から自分自身の一部になったときのこと。)

サラ: "I have internalized so much Japanese etiquette that I do not even know what is etiquette and what is just me anymore." (日本語訳: 「あまりにもたくさんの日本のエチケットを自分の中に溶け込ませすぎたから、何がエチケットで何がもう自分なのか、わからなくなってる。」)

さゆり: 「I've internalized it」は、「体に染み込ませた、内面化した」。文化や習慣が自分の一部になった、という深いニュアンスです。

Marc: Phrase five. "It just slipped out." — When something comes out of you, automatically, before you can stop it. (日本語訳: フレーズ5。「思わず口から出ちゃった。」— 止められないまま、自動的に口から出てしまうこと。)

サラ: "I said sumimasen to a tourist in Times Square. It just slipped out. I did not even hear myself say it." (日本語訳: 「タイムズスクエアで観光客にすみませんって言っちゃったんだ。思わず口から出ちゃった。自分でも言ったのを聞いてなかったくらい。」)

さゆり: 「It just slipped out」は、「思わず出てしまった」。言葉でも、動作でも使える便利な表現です。

Marc: Phrase six. "I cannot unlearn it." — When a habit is so deep, you cannot get rid of it, even if you wanted to. (日本語訳: フレーズ6。「もう忘れられない。」— 習慣が深すぎて、たとえやめたくても取り除けないこと。)

サラ: "I cannot unlearn the two-hand thing. I tried. My hands have a mind of their own." (日本語訳: 「両手でやるやつはもう忘れられない。試したんだ。手には意思があるみたいなんだ。」)

さゆり: 「I cannot unlearn it」は、「もう、忘れることはできない」。Learn の反対で unlearn、それすら、もうできないという強い感覚です。

Marc: Phrase seven. "It is hardwired now." — When something is built into you so deeply, it feels like it is part of your circuitry. (日本語訳: フレーズ7。「もう体に刻み込まれた。」— 何かがあなたの中にあまりにも深く組み込まれて、回路の一部みたいに感じられるとき。)

サラ: "Bowing is hardwired now. I bow at Zoom. I bow at delivery drivers. I bow at my own reflection. This is who I am." (日本語訳: 「お辞儀はもう体に刻み込まれた。Zoomでもお辞儀する。配達員さんにもお辞儀する。自分の鏡にもお辞儀する。これが私だから。」)

さゆり: 「It is hardwired now」は、「もう、配線されてしまった」「体に組み込まれた」という強い表現。Cambridge にも「Humans are hardwired to love fattening foods」のような用例があり、習慣や本能を語るときの定番フレーズです。

さゆり: いかがでしたか。今日は、マークがシカゴ帰省で気づいた「体に染み込んだクセ」のお話でした。靴を脱ごうとした玄関、両手でカードを渡したスターバックス、配達員に深々と一礼した玄関。脳より先に体が日本になっていた、というマークの実感は、在日生活5年の重みを感じさせます。

Marc: It was humbling. And funny. And also, honestly, kind of beautiful. My body picked Tokyo. I did not realize until I went back. (日本語訳: それは謙虚になったよ。そして面白かった。そして、正直、ちょっと美しかった。私の体は東京を選んだんだ。戻るまで気づかなかった。)

サラ: Same. My body picked Tokyo too. Slower than yours, but it is happening. (日本語訳: 私もだよ。私の体も東京を選んだ。君より遅いけど、そうなってる。)

Marc: Welcome to the club. (日本語訳: ようこそ、クラブへ。)

サラ: Membership card. Two hands. Please. (日本語訳: 会員証。両手で。どうぞ。)

Marc: Both hands. With a small bow. (日本語訳: 両手で。小さくお辞儀を添えて。)

さゆり: ぜひ皆さんも、自分の体が「無意識にやっている動作」を観察してみてください。挨拶、お礼、玄関での一拍。きっと、文化が体に染み込んでいる瞬間があります。チャンネル登録と、通知ベルもよろしくお願いします。それではまた、次回の Sukima English でお会いしましょう。

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